よく雑誌の特集にでてくるのが住宅は購入が得か、賃貸が得か、みたいな記事。既婚者で今後住宅を購入しようか迷っているひとは多数いるかと思います。
職場でも30、40代のひとのなかにローンで住宅を購入した、というひとがちらほらいます。結局どちらのほうが良い選択なんでしょうか。
ぼくはいまの時点ではローンを組んで新築の住宅を購入する、という考えはないですね。よく35年ローンと聞きますが、ぼくは35年間ずっと働き続ける気はないです。35年、働くにしても途中で休憩が必要です。
しばらくは賃貸住宅で生活してそのときの状況に応じて、住む場所を自由に変えれたらいいなと思っています。その後は、現金で購入できる中古アパートに住むのが理想です。
こちらの本の住宅についての考え方に共感したので所々紹介します。

「持たない」ビジネス 儲けのカラクリ (角川oneテーマ21)
- 作者: 金子哲雄
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/09/10
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 11回
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こちらの本の第1章が「マイホーム『購入』『賃貸』の論争に決着」。第1章だけでも濃くて参考になる意見がいくつかありました。
住宅は買うべきでない
住宅を購入することは、その人の機動力をある意味奪うと言えます。変化の激しい時代にあっては、迅速な変化への対応力が人生を大きく左右します。
著者の考えとしては、「首都圏においては住宅は借りるべきであって買うべきではない」と述べています。地震、台風などの自然災害に巻き込まれるがあると。住宅を購入すると行動範囲が狭くなってしまう。
住宅を購入することで、転職先が限られたり、なにかトラブルがあったときに引っ越しできないのなどのリスクがありますね。
35年ローンの危険性
かつてないほどの変化が激しい現代社会において、35年間のローンはその間に何が起こるかわからないリスクの塊といえます。
著者は住宅ローンの危険性を指摘しています。マンションの場合は毎月の返済額の他に管理費と修繕積立金がかかる。この管理費と修繕積立金を合わせて月額3万円以上のマンションもあると。
35年どころか現代では10年後がどうなっているかも想像がつきません。先日見たニュースでは移動できる住宅が紹介されてました。35年間のなかで、新しい住宅や生活の仕方がでてくるかと思われます。
ミニマリストの考えを住宅にも
「賃貸で家賃を払い続けても、釘1本も自分のものにならないじゃないか」と、購入派は主張します。それはその通りですが、しかし、持つ物が少ないからこそ身軽に動けるのです。変化の激しい時代では身軽さこそがリスクをヘッジし、ビジネスチャンスを増やすことができるのではないでしょうか。
「賃貸」ならいま住んでる場所がイヤだと感じときに気軽に引っ越しができます。住んでいる地域の地価が下落したときには、もっと家賃の安い部屋を選ぶことができる。
第2章では、バブル前に資産を持ちすぎた「ダイエー」を失敗例に話を展開しています。ビジネスでもミニマリスト化が必要になっています。企業も最小限の持ちもの。本のタイトルも「持たない」ビジネスとなっています。個人でも購入より共有の時代となってきましたね。
35年間も一定した収入があるのか
30年前、ある経済誌が企業の総資産額のランキングを基に「企業の寿命は30年」という説を唱えました。その後のバブル崩壊やリーマンショック、長引く消費低迷などを加味すると、現在における企業の寿命は短くなることはあっても長くなる可能性は低いのではないでしょうか。
変化の激しい現代社会では、どのようなことが起きるか予測がつきません。経済状況も変化が速いので、いつ勤めている企業が倒産するかわかりません。企業の寿命が短くなることから、収入の安定しているサラリーマンだからといって安易にローンを組んで住宅を購入するのは、よくないでしょう。
まとめ
金子哲雄さんの本は初めて読みました。なぜ、住宅購入に否定的なのか文章にとても説得力があります。お亡くなりになったのが残念です。テレビで見たときは視聴者に便利な情報をわかりやすく説明していたイメージがあります。
他にも第1章では、この本を書いていたときの金子哲雄さんの住環境、これからはどんな住まいがいいのか書かれています。そのことについてもブログに書いていきたいと思います。
続きの記事。
ちなみに、この本はBOOKOFFで無料でもらった。

「持たない」ビジネス 儲けのカラクリ (角川oneテーマ21)
- 作者: 金子哲雄
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