TSUTAYAで本を購入したらレンタルコミック5冊無料のクーポンをもらいました。結構読みたい漫画がいくつかあって迷っていたんだけど、ちょっと前に話題になっていた『聲の形』というマンガに決めました。
「このマンガがすごい!2015」オトコ編1位の作品でつまらないということはないだろう。聴覚障害者のはなしってのも気になっていた。
はなしは完結していて、アニメ化も予定している。クーポンは5冊無料だったが続きが読みたくてたまらなくなり続きを借りてきた。作品は全7巻。
内容紹介
内容はこんな感じ。
耳の聞こえる少年・石田将也。 耳の聞こえない転校生・西宮硝子。 ふたりは運命的な出会いをし、そして、将也は硝子をいじめた。 やがて、教室の犠牲者は硝子から将也へと移っていった。 幾年の時を経て、将也は、 もう一度、硝子に会わなければいけないと強く思うようになっていた。
小学生のときに転校生が来たとなると大ニュースだ。退屈な少年、石田将也は転校生、聴覚障害者の西宮硝子を物珍しさからいじめてしまう。
筆談でないとコミュニケーションが取れない西宮硝子は授業などで他の生徒の助けが必要となる。他の生徒が西宮硝子を助けることで授業に支障がでる。
また、負担になり徐々に西宮硝子は他の生徒に嫌われていく。石田将也の西宮硝子に対するいじめはヒートアップし、西宮硝子の補聴器を破壊するまでに至る。西宮硝子は転校し、いじめの対象は西宮硝子から石田将也へと変わった。
時は過ぎ、石田将也は高校生に。中学、高校時代はともに自分から孤立を選び学生生活を過ごしていた。将来の見えない石田将也は西宮硝子の補聴器の弁償代を貯め、死のうとする。石田将也は、死ぬ前に昔の過ちを許してもらおうと西宮硝子と再会しようと試みる。
感想
ぼくが小学生のときにもなんの病気かわからないが障害を持った子がいた。いじめられたりはしてなかったけど、みんなと良好な関係を築いてたとは言えない。その子はことばを話しづらい感じはあったが特にコミュニケーションは問題ない。
先生が付きっきりなる必要もなかった。先生からは特にどんな障害があるなどの説明とかはなくみんなと一緒に過ごしていた。
いま思い出したのはドラマ「1リットルの涙」で沢尻エリカの病気が進行してきて歩くことが難しくなった場面。友達の介助がないと階段を上がれない沢尻エリカ。階段を踏み外し友達とともに階段から転落してしまう。沢尻エリカがいまの高校に残ろうか、障害者が生活しやすい高校に転校しようか迷っているときだ。
障害を持った子が普通の学校に通うのが当たり前になる社会になってほしいが問題はいろいろあると思う。親は自分のこどもを普通の高校に通わせたいという思いがあるひともいるし、学校側としての意見もある。特別支援学校に行くとの選択肢もあるので迷ってるひとへの相談窓口が必要なのかも。
徐々に石田将也と西宮硝子が近づいていくのに恋愛漫画的な要素があり、ところどころギャグをいれている。ずっと暗い雰囲気ではない。学生時代に悩む、特有の友達関係を細かく表現していてリアルだ。
小学生時代にいじめられて中学、高校と孤立して過ごしてきた石田将也は、もう小学校時代の友達とは会いたくないと思っている。しかし、葛藤しながらも徐々に友達関係を修復していく姿はなんだか自分にも共感できる部分がある。
登場しているキャラクターがそれぞれ特徴的で実際にいそうだ。特に女性キャラクター。
小学校、中学校、高校、大学と学生生活を過ごしてきたなかでいろんな人間関係があり、もう会いたくないひとがいるってひとは多いだろう。もちろんぼくもそうだ。この漫画は聴覚障害ではなく、友達についての漫画だと感じた。
著者の大今良時さんは不登校の経験があるそうだ。